ONKYO Integra T-408 (2号機)
ONKYO Integra T-408 (2号機) をゲット!
2015年8月26日、
ONKYO Integra T-408
のジャンク故障品を1,000円で入手しました。 どうしても欲しい部品があって、部品取りとして入手しました。
クォーツロック FM 専用チューナ
です。
部品取り解体する前に、2015年10月18日に修理&調整完了しました。 写真は修理や簡単なクリーニング後のものです。
早速、程度&動作チェック
外観
全体的な綺麗さは下の下です。 汚いと感じるレベルです。
フロントパネルおよびノブやツマミ、レバーが真っ黄色に汚れています。 [POWER} [MODE] [SELECTIVITY] レバーが欠品しています。
リアパネルおよび端子にサビが出ています。
天板に汚れがあります。 ヘコミやキズはありません。
チューニングノブ&ダイヤル指針の動きはスムーズでバックラッシュは感じません。
入手した状態のまま電源 ON してチェックしました
ダイヤルスケールの左側照明ランプと T メータの照明ランプが切れています。 それ以外のランプ切れはありません。
最初、T メータが+側に振り切れて全く受信できませんでしたが、時間が経つと共に受信できるようになりました。 以下は受信できる時の状況です。
受信できるとは言っても、30秒〜数分に1回程度、[LOCKED] [TUNED] [STREO] ランプが消灯し、T メータが+側に振り切れて受信できなくなります。 不安定です。
チューニングノブおよび出力調整ツマミ、スイッチは正常に動作します。
[STEREO] ランプも点灯しマトモに受信できます。 不定期に上記のしゃっくりを起こすのですが ・・・
部品取りでバラバラに解体するのですが、幸い上記の障害があるので、その前に修理と調整をやってみます。
どうせ解体するのに、故障しているとお金をかけて修理してみたくなるのは、私はきっと病気なんだと思います。
修理を楽しむ
修理方針
どうせ解体するので、外観などは補修しません。
「30秒〜数分に1回程度、[LOCKED] [TUNED] [STREO] ランプが消灯し、T メータが+側に振り切れて受信できなくなる。」現象だけを修理します。
関係回路の回路図化
この現象は [フロントエンド] [IF 増幅回路] [T メータ回路] [AFC 制御回路] [クォーツロック基板] のいずれかに不具合があると考えます。
切り分けを容易にするため、右のように関係回路を基板から回路図化しました。
回路図をクリックすると、pdf 版の大きい回路図が表示できます。
全体的に
ONKYO T-7
の回路
その1
その2
とほぼ同じです。
調査&修理
こう言った現象ではフロントエンドの OSC 発振の不調が一番考えられます。
OSC 発振トランジスタ 2SC785(O) → 2SC1923(Y) に交換してみました。
ハズレ ・・・ 現象に変化ありませんでした。
[クォーツロック基板] の [S] [X] 端子いずれも GND に接続してみました。
こうすると [クォーツロック基板] よりの同調制御が無効になります。 [S]〜[X] 間には T メータの元になる信号が出ます。
現象に変化ありませんでした。
これで [フロントエンド] [IF 増幅回路] [AFC 制御回路] [クォーツロック基板] ではなく、[T メータ回路] に原因があると判りました。
[T メータ回路] の能動素子は Q806 2SC1583 のデュアルトランジスタだけなので、これを交換してみます。
デュアルトランジスタの手持ちはないので、2SC1815(GR) × 2本で代用しました。
ここは温度特性がシビアに効かないと思われ、同一ロットのトランジスタの組み合わせなら特に支障はないと思います。
直りました!!!
・・・ [T メータ回路] の不調で、この後回路でミューティングが不定期に掛かっていたのです。
まとめ
右の写真は元実装されていたトランジスタです。
修理コストはトランジスタ×3本の30円だけです。 30円でこれだけ楽しめれば十分です。
これで心置きなく解体作業できます。
1号機
に記載の調整手順で再調整
ステレオセパレーションは以下で良好な数値です。
SELECTIVITY = WIDE / ステレオ/ 1kHz での高調波歪率は 0.08% でした。 ほぼ仕様通りです。
1号機より良い数値が出ています。 解体するのが勿体ないです。 1号機と合わせて 2コ1 することにします。
項目
SELECTIVITY
L
R
単位
ステレオセパレーション
WIDE
60
55
dB
ステレオセパレーション
NARROW
33
34
dB
パイロット信号キャリアリーク
-
-54
-53
dB
オーディオ出力レベル偏差 (MONO)
-
0
+0.08
dB
AIR CHECK 信号
-
-6.16
-6.01
dB
492.2
Hz
使ってみました
クォーツロックで T メーターの針がストンとゼロ (中央) に引き込まれます。 実に気持ち良い動作でホレボレします。
性能・音質に満足できる
優秀機
です。
音質とステレオセパレーションは良好です。
感度や選択度といった受信機としての性能は良好です。