Dell OptiPlex 3020M

Dell OptiPlex 3020M

Dell OptiPlex 3020M をゲット！

2019年12月17日、ヤフオクで法人向け 手乗りマイクロパソコン Dell OptiPlex 3020M の中古ジャンク品を送料税込6千円で落札しました。 3020M の [M] はマイクロの意味です。製造は2015年10月17日です。

外観は非常に綺麗で、汚れ・ワレ・スレが見当たりません。フロンパネルの保護シートも貼られたままです。

ジャンクの理由は、 [HDD が外されて無い] [リカバリメディアが無い] ためです。一般にはリペア難易度が高いですが、私にとっては簡単な部類です。 BIOS 動作は確認しているとのことで、ハードウェアには重大な問題はなさそうに思いました。

パーツを増設し、Windows10 をインストールしました。以下は [購入時] [増設・換装後] のスペックです。

項目	内容
	購入時	増設・換装後
OS	Windows7 Pro ライセンスのみ	Windows10 Pro 64bit
CPU	Intel Core i5-4590T (4 core, 6MB, 2.00GHz/3.30GHz)
グラフィックス	Intel HD Graphics 4600
チップセット	Intel H81
メモリ	4GB (DDR3 SDRAM 1600MHz 4GB×1)	8GB (DDR3 SDRAM 1600MHz 4GB×2)
HDD	(無し)	2.5inch 160GB SATA2 5,400rpm
NIC	1000Base-T/100Base-TX/10Base-T
入出力端子	VGA, DisplyPort, USB3.0×2, USB2.0×4
サイズ	36(W)×182(H)×176(D) mm
重量	1.28kg
付属品	AC アダプタ型式 HA65NS5-00 (入力 AC100～240V 50/60Hz, 出力 DC19.5V 3.34A)

導入目的

foobar2000 DLNA オーディオサーバとして使うため入手しました。
- これまで Tronsmart Ara X5 を同じ目的で使っていました。 DLNA サーバ動作自体は問題なかったです。
- しかし、Windows Update などの動作が重く、メンテナンスに長時間かかっていました・・・ これをなんとかしたい！
- 動作が重い原因は明白で、使っている CPU の性能が非力のためです。

リビングルームに本機を設置するので、以下の要件を満たす必要があります。

No.	要件	備考
1	超小型であること	オーディオラックにさり気無く設置したい
2	静音であること	リビングルームで常時稼働するので騒音は困る
3	省電力であること	できるだけ発熱を避けたい
4	テレビをモニタとして使用できること	HDMI 接続できること

これらの要件を満たすパソコンを探した結果、本機に白羽の矢を立てたのです。
- 最初に NUC を考えたのですが・・・
  - [性能の割に高価] [SSD の増設が困難] [メモリ増設が困難] で却下。却下理由の一番は [高価]
- 本機では・・・
  - 中古市場で探すと、性能が適度で、程度も良いものが6千円で入手できました。安くて助かるわぁ～
  - HDD は2.5インチの標準的なドライブが使え、汎用性があります。 SSD でも使えます。エエねぇ～
  - メモリスロットが2個あり、汎用メモリモジュールが使えます。エエねぇ～

パーツの増設

フロントパネルと側板は一体化されており、右の写真のように分離できます。
- 内部は部品が密集して混み混みです。 素晴らしい実装設計！！
- 超コンパクトにも関わらず、標準の2.5インチ HDD/SSD が実装でき、汎用性があります。
- DDR3 メモリスロットが2個あり、標準的なメモリモジュールが使えます。
HDD が無かったので、手持ちの [2.5inch 160GB SATA2 5,400rpm] HDD を実装しました。
- DLNA サーバ用途でデータを持つ訳ではないので、HDD は 64GB もあれば十分です。
- SSD も安くなったので、SSD 化も視野に入れています。 100GB 程度の SSD は安いしね。
メモリは 4GB 搭載されていましたが、手持ちの 4GB を増設して 8GB にしました。
- 最大搭載メモリは 8GB×2枚＝16GB ですが、用途から考えてこれで十分でしょう。
以上のパーツを増設・換装後、BIOS に認識されて正常動作することを確認しました。

Windows10 Pro 64bit インストールと正規ライセンス取得

概要

本機が完全に正常かどうかを判断するには、Windows10 をインストールしてみるのが確実です。

いきなり Windows10 をインストールしたのでは、ライセンス無しとなってしまう ので、以下のようにします。

手順	実施内容	備考
1	一旦 Windows7 をインストールします	DELL 純正 Windows7 リカバリ DVD が必要
2	Windows7 正規ライセンスが取得できたことを確認します	本機は Windows7 ライセンス付きです
3	Windows7 動作状態から Windows10 の無償アップグレードを実施します	インターネット接続が必須です
4	アップグレードが終わると、Windows10 の正規ライセンスが取得されています
5	Windows10 をクリーンインストールします	エディション変更できます

Windows10 よりはデジタルライセンスとなり、ライセンス認証キーはパソコンハードウェアそのものとなります。

Windows10 アップグレードインストール実施レポート
1. [Dell Studio Slim 540s] に付属していた [Windows7 Pro 64bit リカバリ DVD] で Windows7 をインストール
  - [Studio Slim 540s] は既に廃棄しましたが、[リカバリ DVD] だけは、この日を予想して保存していました。
  - Dell のパソコンは、Dell 純正の [リカバリ DVD] で Windows7 をインストールすると、プロダクトキー入力不要で正規ライセンスが取得できます。
  - [リカバリ DVD] は [540s] 用であり、[3020M] 用ではありませんが、たぶん大丈夫です。
    - 機種は違っても Dell 純正の [リカバリ DVD] であることには間違いないです。
    - ただし、(機種が違うので) ドライバなどが不完全になる可能性はあります。
  - 本機には [DVD ドライブ] が無いので、実際には以下のように作業しました。
    - [リカバリ DVD] の ISO イメージを吸い上げ、それを [USB メモリ] に展開しました。
    - その [USB メモリ] からブートして Windows7 をインストールしました。
  - 結果、右の画像のように [Windows7 Pro 64bit ライセンス] が取得できました。画像をクリックすると大きな画像が表示できます。
2. 予想通り、右の画像のようにデバイスマネージャで4つの！マークが出ました。画像をクリックすると大きな画像が表示できます。
  - イーサネットコントローラ
    - LAN ポートが正常動作しないと、アップデートやアップグレードなどができません。重要です。
    - まず、 [KB2533623] をインストールします。 Studio Slim 540s 用 [リカバリ DVD] は SP1 や SP2 ではない無印 Windows7 だったので、これが必要。
    - 次に、ドライバおよびダウンロードにある [Realtek PCIe GBEファミリーコントローラー用ドライバー] インストールで OK になりました。
  - PCI シンプル通信コントローラ
    - LAN 接続できるようになったので、ドライバのネットワーク更新で OK になりました。
  - SM バスコントローラ、USB コントローラ
    - ドライバおよびダウンロードにある [インテルチップセットデバイスソフトウェアドライバー] インストールで OK になりました。
    - しかし、新たに [Intel(R) Managemant Engine Interface] で！マークが出ました。画像をクリックすると大きな画像が表示できます。
    - この！マークは無視しました。目的の Windows10 ライセンス取得には問題ないでしょう。
3. BIOS アップデート
  - ドライバおよびダウンロードにある最新 BIOS をインストールしました。
  - BIOS バージョンは [A05] → [A15] になりました。
4. Windows10 無償アップグレードインストール
  - 無償アップグレードを適用することで、[Windows7 Pro 64bit ライセンス] で [Windows10 Pro 64bit ライセンス] が取得できます。
  - 結果、右の画像のように [デジタルライセンス] が取得でき、[Windows10 Pro 64bit ライセンス] 認証できました。画像をクリックすると大きな画像が表示できます。
5. 念のため、Windows10 Pro 64bit をクリーンインストール
  - [デジタルライセンス] が取得できているので、問題なく終了しました。
  - デバイスマネージャで！マークはありませんでした。全てのデバイスは自動認識されています。
正常に動作する正規 Windows10 マシンとして復活！
- もうジャンクではありません。

使ってみました

サイズなど
- 36(W)×182(H)×176(D) mm、1.28kg と超コンパクトです。
  - 右の写真のように、手乗りサイズです。 CD ケースの1.5倍くらいの大きさです。
  - ノートパソコンより小さいです。 NUC よりは大きいですが、厚みは薄いです。
  - NUC より少し大きいことが幸いして、2.5インチ HDD/SSD を実装できます。汎用性が高いです。
- とっても静かです。ファン回転をコントロールしており、通常は風がソヨソヨと軽く流れているだけです。
- スピーカが内蔵されています。法人向けパソコンだけの特典です。ちょっと使いには便利です。
- 残念ながら、電源は AC アダプタとなっています。この大きさで電源を内蔵できるとも思えませんが。

フロント/リアパネルの各部

No.	名称	備考
1	電源ボタン、電源ランプ
2	HDD 動作ランプ
3	ヘッドセットコネクタ
4	マイクコネクタ
5	Wi-Fi アンテナコネクタ	オプション
6	シリアルおよび PS2 コネクタ	オプション
7	USB2.0 コネクタ	ハイバネートウェイクアップ
8	セキュリティケーブルスロット
9	USB2.0 コネクタ
10	パドロック・リング
11	USB3.0 コネクタ
12	ケーブルホルダ
13	サービスタグ
14	ネットワークコネクタ	内蔵コネクタモジュール
15	VGA コネクタ
16	DisplayPort コネクタ
17	電源ケーブルコネクタ

今回購入した 3020M にはオプションの [5] [6] はありません。
[CD] [DVD] などの光学ドライブはありません。
拡張ボード用のスロットはありません。この面の拡張性はゼロです。
[DisplayPort] 端子がありますが、今なら [HDMI] 端子のほうがありがたいです。 2015年当時は [DisplayPort] が流行りでした。

foobar2000 DLNA オーディオサーバとして使う

サーバソフトのインストール
- foobar2000 で音楽専用 DLNA サーバ構築の記事の手順で foobar2000 をインストール＆設定しました。

当初掲げた要件は、以下のように全てクリアしました。

No.	要件	判定	備考
1	超小型であること	合格
2	静音であること	合格
3	省電力であること	合格
4	テレビをモニタとして使用できること	合格	[DisplayPort]→[HDMI] 変換コネクタで対応

DLNA サーバとして使ってみて
- Core i5-4590T は [コア数 4] [スレッド数 4] でマトモです。 CPU クロックは基本 2.00GHz で、Turbo Boost 3.00GHz です。
- 第4世代のデスクトップ用 Core i5 なので、意外とサクサク動きます。ストレスはほぼ感じません。

リモートデスクトップで使う

概要
- リモートデスクトップは、離れた場所にあるパソコン (ホストと言う) の遠隔操作ができる機能
  - ホストのデスクトップ画面を別のパソコン (クライアントと言う) のモニタに表示できます。
  - [モニタ] [キーボード] [マウス] はクライアントのものがそのまま使えます。
  - クライアントから、あたかもホストを直接操作しているかのような操作ができます。
- ホストになれるのは Windows10 のエディションが [Pro] [Enterprise] [Education] だけ
  - これまで使っていた Tronsmart Ara X5 は [Home] だったので、この機能を使えませんでした。これが不満でした。
リモートデスクトップの設定
- [ホスト] [クライアント] の両方に設定が必要です。
  - ただし、 Windows 10 に標準搭載されている機能 なので、単に設定するだけです。
- [ホスト] の設定
  - すなわち、操作される側のパソコン (本機) への設定です。
  - [コントロールパネル]→[システムとセキュリティ]→[システム]→[リモートアクセスの許可] と辿って出てくるウィンドウで、[このコンピューターへのリモート接続を許可する] を選択して [OK] を押します。これだけです。
  - 右の画像がそのウィンドウです。画像をクリックすると大きな画像が表示できます。
  - Windows10 - リモートデスクトップを有効 (オン) に (コントロールパネル) が参考になります。
- [クライアント] の設定
  - すなわち、操作する側のパソコンへの設定です。
  - [スタートアップ]→[Windows アクセサリ] と辿り、[リモートデスクトップ接続] を起動して出てくるウィンドウで、一番下にある [オプションの表示] を押すと右のように表示されます。画像をクリックすると大きな画像が表示できます。
  - [コンピューター] [ユーザー名] を入力して [接続] を押すと、[パスワード] を聞かれて [ホスト] に接続できます。
    - 【注意】 [パスワード] が設定されていない [ホスト] には接続できません。
  - 接続が成功すると、モニタに [ホスト] のデスクトップ画面が表示され、[クライアント] のキーボードとマウスでリモート操作できます。簡単でしょ。
  - Windows10 - リモートデスクトップ接続 (クライアント・アプリ) が参考になります。
ここでトラブル → 解決
- 前項までの設定で [クライアント] から [ホスト] に接続できるようになったのですが、不安定です。
  - 接続完了してから数秒で切断される場合があります。ずっと接続できている場合もあります。
  - 設定を調べたのですが [コンピューター] [ユーザー名] [パスワード] しかないので、間違いようがないです。
- 電網検索すると、リモートデスクトップ接続がすぐに切れる場合の原因と対処の情報がありました。
  - [ローカルリソース] タブの [プリンター] を使用する設定だと切断される場合があるようです。
  - 藁をもつかむ思いで、右のように [クライアント] の [リモートデスクトップ接続] にある [ローカルリソース] タブの [プリンター] のチェックを外すと安定的に接続できるようになりました。画像をクリックすると大きな画像が表示できます。
  - こんなの普通に考えてわかりませんよね。 Windows10 のバグ？？？
リモートデスクトップ接続による遠隔操作は快適
- 本機のようなサーバ用途には特にありがたい機能
  - サーバでは滅多にキーボードなどを操作することは無いです。
    - [モニタ] [キーボード] [マウス] を常時接続すると、これらの置き場所に困ります。
    - メンテナンスとか必要あるごとに、これらを接続するというのも大変です。
  - サーバでもアプリのアップデートとかメンテナンスは必要です。
    - この時にリモートデスクトップを使えば、サーバはそのままで、クライアントからサーバを操作できます。
    - 1F にある [ホスト] を、2F にある [クライアント] から快適に操作できます。わざわざ、[ホスト] まで行かなくて済みます。
- [再起動] もできました！
  - [シャットダウン] もできますが、[ホスト] へ行って手動で立ち上げる必要があるので、止めたほうがイイです。
  - 2F から 1F なら飛んでいけますが、例えばインターネットから遠隔操作していた場合は大変ですよ。

ドキュメントなど

ドキュメント
- OptiPlex 3020M オーナーズマニュアル
- OptiPlex 3020M のサポート・・・マニュアルやドライバソフト
レビュー記事
BIOS 起動方法
- 電源 ON して Dell マークが画面に表示されている時に [F2] キーを押すと、BIOS が起動します。
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