Panasonic SA-XR10
Panasonic SA-XR10 をゲット!
2011年3月26日、
ハードオフ
越谷花田店で
フルデジタルアンプ AV レシーバ
Panasonic SA-XR10
の中古が税込5,250円でした。 (定価は64,800円です。)
フルデジタルアンプを5,250円では自作不可能です。 この値段なら迷わず捕獲でしょう。
外観や状態は良好で、[リモコン] [FM 簡易アンテナ] [AM ループアンテナ] [AC メガネコード] が付属していました。
お断り
私は 2ch ステレオで使ってうことを主目的にしており、評価は 2ch ステレオモードで行っています。
2ch ステレオということでスピーカは2本しか接続しておらず、デジタルパワーアンプは常に4つも遊んでいます。
特長やデザイン
最大の特長は
フルデジタルアンプ
デジタル入力〜スピーカ端子直前までデジタル信号のままです
プリアンプ部はデジタル演算処理動作します。
メインアンプ部は PWM 変調による D 級動作になります。 PWM 変調波もデジタル演算にて作成します。
一番最後のスピーカ端子直前にローパスフィルタが入り、ここでアナログ信号に戻ります。
以上のように、
フルデジタルアンプ全体で DAC のような動作
になります。
全部をデジタル処理するので、ノイズマージンが高く、自身でもノイズを発生しないので、
S/N は非常に高い
です。
フルデジタルアンプを使うと、CD プレーヤなどのデジタルオーディオ機器の DAC が不要になります。
フルデジタルアンプは、デジタルソースにとっては
まさに理想のアンプ
と言えます。
フルデジタルアンプはデジタル演算器ですから、厳密にはアンプではなくて変換器です。 例えて表現するなら
1bit DAC の電力版
とでも言いましょうか。
アナログ入力はフルデジタルアンプではそのまま処理できないので、一旦 ADC で 96kHz/24bit にデジタル化します。
スタイリッシュなデザイン
独特なデザインで、アンプだと言われなければ、何なのか判らないです。
高さは 52mm と、とても薄型です。 全体のサイズは 430(W)×52(H)×334(D)mm です。
重さは 3.5kg と、とっても軽いです。 片手で楽々抱えられます。 これで 100W×6ch アンプですから、デジタルパワーアンプの威力は凄いです。
背面にファンが付いていますが、通常は回転していないです。 おそらく内部温度が上昇したら回ると思うのですが、まだ一度も回ったことがありません。 従って、静かです。
機能や操作性
表示はバックライト付き液晶です。 表示器寿命の心配がありません。
DAI 信号は 32/44.1/48/88.2/96kHz に対応します。
[VOLUME] の左右の音量偏差は全くないです。 分解能 1dB 単位の音量調整ができます。
標準ジャックのヘッドホン端子があります。
フル操作がリモコンからできます ・・・ というかフル操作するにはリモコンが必要です。
内臓 FM/AM チューナーの性能
パックチューナーユニットを使っており、ステレオセパレーションが 35dB しかなく、チューナー機能はオマケと思います。
プリセットメモリは FM/AM ランダムに30局分あります。
FM の音質は、ごく普通でマトモに聴けます。 時報の音でチェックしても歪なく綺麗に鳴ります。
ただし、1980年代の高級チューナーと肩を並べるほどの音質ではなく、それほど不満がないというレベルです。
AM の感度は良いです。 音は普通です。
DENON AVR-550SD
との比較
AVR-550SD では天板にパンチング放熱穴が多数あり、この部分がかなり熱くなります。 SA-XR10 では天板に放熱穴がなく、熱もそれほど発生しません。 この面で、SA-XR10 のほうが設置が楽です。
AVR-550SD も結構薄型ですが、SA-XR10 は更に薄くて高さが 52mm しかありません。
AVR-550SD, SA-XR10 とも、同じ TI のフルデジタルアンプ IC を使っているようです。 従って、スペックや音質はほぼ同じと思います。
リアパネルの端子
端子数に関して
SA-XR10 は高さが 52mm しかなく、このために端子数が制限されています。
オーディオ用としては十分ですが、ビデオ系統が弱いです。 AV 用途として本格的に使うには外部ビデオセレクタが必要でしょう。
アンテナ端子
FM アンテナ入力は F 端子になっており、妨害電波の混入を避けられます。
AM アンテナ端子はワンタッチコネクタになっており、ここに AM ループアンテナを接続します。
アナログ AV 端子
アナログ AV 入力は [VCR] [TV] [DVD] の全部で3系統です。
アナログ AV 出力は [VCR] [TV] の2系統です。
アナログオーディオ端子
アナログオーディオ入力は [AUX] の1系統です。
デジタル音声端子
デジタル音声入力は、[光1] [光2] の全部で2系統です。 [同軸] 入力もありますが、これは [光1] [光2] のいずれかと置き換えて使用します。
[光1] [光2] [同軸] の物理名は [OPT1] [OPT2] [COAX] です。 この物理名を [VCR] [TV] のいずれかに割り当てて使います。
スピーカ出力端子
[フロント L] [フロント R] [センター] [サラウンド L] [サラウンド R] [サブウーハー] の6系統あります。 それぞれ出力 100W です。
スピーカ端子は BTL 出力
になっています。 グランドから浮いているので要注意です。
インピーダンスが6〜16Ωのスピーカに対応します。 TI のデジタルアンプ IC はそもそも4Ωにも対応しているので、4Ω程度までのスピーカ接続にはそれほど問題はないと思います。 低いインピーダンスのスピーカほど出力が取り出せます。
その他の端子
[サブウーハー] というアナログ出力(モノラル)が1系統あります。
検聴しました
スピーカは
ONKYO D-202AU
を接続しました
2.5cm ソフトドームと 16cm ウーファーの 2WAY 構成で、振動板がホヤ貝の繊維とパルプでできています。
インピーダンスは5Ωなので SA-XR10 が要求する6〜16Ωを少し逸脱しますが、特に問題なく使えました。
経験上、フルデジタルアンプはスピーカを選ばないです。 スピーカの音質がそのまま出ます。
入力ソース
デジタルソースとして、安物 DVD プレーヤ
EverGreen EG-D2500CX
と光デジタル接続し、中島みゆき のファーストアルバム
私の声が聞こえますか
を再生しました。
アナログソースとして、高級 FM チューナーの
KENWOOD L-03T
でエアチェックしました。
SA-XR10 を 2ch STEREO モードで使うために以下の設定をしました
スピーカ SIZE の設定
LARGE/SMALL/NONE の定義は以下です。
LARGE : 100Hz 以下の低域まで再生する設定
SMALL : 100Hz 以下の低域をカットしてサブウーハーで低域再生する設定
NONE : 該当スピーカを接続しない設定
従って以下のように設定しました。
FRONT : LARGE
CENTER : NONE
SURROUND : NONE
SUB-WFE : NO
サウンドモードの設定
基本モードは以下の3つです。
STEREO : 2ch ダイレクトモード
SFC : 2ch DSP モード
SURROUND : 2ch ソースなら Dolby Pro LogicU、デジタル入力なら DTS や Dolby Digital に自動的に切り換える
従って、DVD/TV/VCR/TUNER/AUX 全てで [STEREO] としました。
結果
フルデジタルアンプ特有の
無味無臭・無色透明
の音質です。 S/N が物凄く良いです。
高音域はスッキリ爽やか高解像度です。 低音域はしっかり締まった動きの速い豊富な低音が出ます。
プレーヤ内蔵 DAC を使わないので、安物 DVD プレーヤが高級 CD プレーヤに変身する効果が実感できました。
S/N が良いので高級 FM チューナーの解像度のある音の奥にある細かい音が聴き取れました。
ビデオ機能が弱いですが、オーディオ機能はしっかりしています。
ピュアオーディオ用途ならお奨めできます。
仕様その他
ドキュメント
SA-X10 取扱説明書
SA-X10 Service Manual
仕様は以下です。
その他
付属品
@取扱説明書
A電源コード (RJA0050-K)
BAM ループアンテナ (RSA0033C)
CFM 簡易型アンテナ (RSA0007)
Dリモコン (N20AJB000044)
E単3乾電池×2本
Fクリーニングクロス (RFE0088-1)
発売時期
2001年12月10日
定価
64,800円 (税不含)