DENON UTU-F88

DENON UTU-F88 をゲット!

2012年7月31日、DENON UTU-F88 の中古が税込1,000円でした。

AM stereo 対応が取柄のような安物チューナです。 定価は不明ですが・・・



程度&動作チェック

  1. 外観

  2. 入手した状態のまま電源 ON してチェックしました



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは良く、部品が綺麗に整然と並んでいます。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. IC を使用して合理化が図られています。


  3. FM フロントエンドはパック化されています。 3連バリキャップで詳細は不明です。

  4. FM IF 部は以下の構成です。

  5. FM 検波部は [LA1267] によるクォードラチュア検波です。

  6. FM MPX 部は [LA3410] による PLL MPX です。

  7. AM フロントエンド部と IF 部は [LA1267] で全てを構成します。

  8. 使用 IC のロット番号より、この UTU-F88 は1997年製と判明しました。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 電圧チェック

    チェックポイント 標準値 実測値
    IC004-OUT
    (7812A)
    12V 12.01V
    IC003-OUT
    (78M05A)
    5.6V 5.66V

  2. FM 受信部の調整

    手順 SSG周波数 SSG出力 UTU-F88 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - - BAND : FM
    MONO/STEREO : AUTO
    - -  
    2 83MHz 90dB
    変調 : 1kHz mono
    83MHz 受信 T102 オーディオ出力 = 高調波歪最小  
    3 83MHz 90dB
    変調 : 1kHz mono
    83MHz 受信 T101 TP001〜TP002 間電圧 = 0V (FM 同調点調整)
    4 - - - - 手順2と3を数回繰り返す クォードラチュア検波調整
    5 83MHz 90dB
    Pilot 信号 : ON
    変調 : R/L ch. only 1kHz
    83MHz 受信 VR102 L/R ch. オーディオ出力電圧 = 最小 セパレーション調整
    6 83MHz 25dB
    変調 : 1kHz mono
    83MHz 受信 VR101 オーディオ出力電圧 = MUTING ON/OFF MUTING ON/OFF ギリギリに設定

  3. AM 受信部の調整

    手順 SSG周波数 SSG出力 UTU-F88 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - - BAND : AM
    MONO/STEREO : AUTO
    - -  
    2 999kHz 40dB 999kHz 受信 T104 黒コア
    T103
    R123 (10kΩ) リア側電圧 = 最大 AM ループアンテナを接続して調整

  4. 調整結果

    項目 L R 単位
    ステレオセパレーション 52 51 dB
    パイロット信号キャリアリーク -65 -61 dB
    オーディオ出力レベル偏差 (MONO) 0 -0.02 dB



使ってみました

  1. デザイン

  2. FM 受信

  3. AM 受信

  4. その他



仕様

  1. 1994年発売とチューナとしては比較的近年の製品ですが、巷には情報がほとんどありません。 それくらい注目されなかった機種だったようです。

  2. 仕様は以下です。 これくらいしか情報がありません。



    その他  
    発売時期 1994年
    定価 (不明)