The Nice Control RE2 for FPGA tuner

プロローグ

  1. JA2SVZ 林さま 設計 Full Coverage FPGA Tuner 用の オリジナルコントローラ基板 です。

  2. ロータリエンコーダ2個と 20文字×4行 表示可能な LCD を採用することで、操作性の向上を狙います。

  3. 市販されているオーディオメーカ製チューナを超える使い勝手となります。



コントローラ用 PIC16F886 チップとオリジナルコントローラ基板の提供について

  1. プログラム書き込み済み PIC16F886 チップの提供をします

  2. オリジナルコントローラ基板も提供可能です。

  3. チップや基板をご希望の方は ホームページ(トップページ) の下側にある [ひろくんへのメール連絡はこちら] から連絡ください。



想定するフロントパネル

  1. フロントパネル外観



  2. 機構部品



ハードウェアについて

  1. オリジナルコントローラ基板を CAD で設計して、基板の製造を業者に発注しました。

  2. LCD には 秋月電子通商 の [SC2004CSWB] [SC2004CSLB-XA-GB-K] [SC2004CS-B] のいずれかを使います。

  3. ロータリエンコーダには 秋月電子通商RE160F-40E3-20A-24P を使います。

  4. スイッチ

  5. IR 受光センサと IR 発光ダイオード

  6. オリジナルコントローラ基板と FPGA tuner との接続



使いかた

  1. 通常モード

  2. メニュー選択モード

  3. プリセットモード

  4. プログラムモード

  5. 放送局名編集モード

  6. エリア・リクエストモード

  7. エリア・カスタマイズモード

  8. S/PDIF サンプリング周波数設定モード

  9. 出力レベル設定モード

  10. リモコンコード送信モード

  11. 特殊モード設定モード



各モードと操作のサマリ

  1. 通常モード

    ツマミ/キー 秋月リモコン
    OE13KIR
    学習リモコン 通常モード (特殊モードも同じ) 処理
    コード
    - << 受信周波数を 1MHz 単位で下げてマニュアル受信 0
    - < 受信周波数を 0.1MHz 単位で下げてマニュアル受信 1
    - > 受信周波数を 0.1MHz 単位で上げてマニュアル受信 2
    - >> 受信周波数を 1MHz 単位で上げてマニュアル受信 3
    - - P1 プリセット [P1] コール 4
    - - P2 プリセット [P2] コール 5
    - - P3 プリセット [P3] コール 6
    - - P4 プリセット [P4] コール 7
    - - P5 プリセット [P5] コール 8
    - - P6 プリセット [P6] コール 9
    - - P7 プリセット [P7] コール 10
    - - P8 プリセット [P8] コール 11
    preset - - プリセット番号を増減してプリセット受信 -
    manual - - 受信周波数を 0.1MHz 単位で増減してマニュアル受信 -
    bandwidth bandwidth 受信帯域幅を [s.wide] [wide] [middle] [narrow] に順次切換 12
    mode mode [auto, mute-on] [auto, mute-off] [mono, mute-on] [mono, mute-off] を順次切換 13
    menu/execute - - メニュー選択モードに移行 14
    back - - - 15
    -   preset- プリセット番号をデクリメントしてプリセット受信 16
    -   preset+ プリセット番号をインクリメントしてプリセット受信 17

  2. その他のモード

    ツマミ/キー メニュー選択モード プリセットモード プログラムモード
    preset - - -
    manual メニューを順に表示する プリセット番号またはイニシャルステーションを
    選択する
    サブメニューの項目を選択する
    bandwidth - - -
    mode - - -
    menu/execute 選択したメニューを実行 プリセット記憶またはイニシャルステーション記憶
    して、通常モードに戻る
    サブメニューを実行する。[Save] を実行した場合は
    プログラムを記憶して、通常モードに戻る
    back 通常モードに戻る (キャンセル) メニュー選択モードに戻る (キャンセル) メニュー選択モードに戻る (キャンセル)


    ツマミ/キー 放送局名編集モード(1) 放送局名編集モード(2) エリア・リクエストモード
    preset 文字カーソル移動 - -
    manual 文字コードを増減する プリセット番号を選択する エリアを選択する
    bandwidth 文字コードシフトをトグルする - -
    mode - - -
    menu/execute 放送局名編集モード(2)に移行する 編集した放送局名を選択したプリセット番号に
    記憶して通常モードに戻る
    選択したエリアのプリセット情報を記憶して
    通常モードに戻る
    back メニュー選択モードに戻る (キャンセル) 放送局編集モード(1)に戻る (キャンセル) メニュー選択モードに戻る (キャンセル)


    ツマミ/キー エリア・カスタマイズモード(1) エリア・カスタマイズモード(2) S/PDIF サンプリング周波数設定モード
    preset エリアを選択する - -
    manual エリア内放送局を選択する プリセット番号を選択する サンプリング周波数を選択する
    bandwidth - - -
    mode - - -
    menu/execute エリア・カスタマイズモード(2)に移行する 表示されている放送局を、選択したプリセット番号
    に記憶して、エリア・カスタマイズモード(1)に戻る
    サンプリング周波数を記憶して、通常モード
    に戻る
    back メニュー選択モードに戻る エリア・カスタマイズモード(1)に戻る (キャンセル) メニュー選択モードに戻る (キャンセル)


    ツマミ/キー 出力レベル設定モード リモコンコード送信モード 特殊モード設定モード
    preset - - -
    manual 出力レベル 00〜15 を選択する IR リモコンコード 00〜15 を選択する 特殊モード [Enable] [Disable] を選択する
    bandwidth - - -
    mode - - -
    menu/execute 出力レベルを設定して、通常モードに戻る IR リモコンコードを発信する 特殊モードを設定して、通常モードに戻る
    back メニュー選択モードに戻る (キャンセル) メニュー選択モードに戻る メニュー選択モードに戻る (キャンセル)



フロントパネル加工図と使用する機構部品

  1. 使用する市販ケースは TAKACHI のプラスチックケースの SB270-75C とします。

  2. フロントパネルの加工図は以下です。



  3. フロントパネルに実装する機構部品は以下です。



特注アクリルエスカッション

  1. アクリルエスカッションはフロントパネル中央にあってデザインの大部分を占めるので、見栄えを考慮して特注しました。



  2. 3mm 厚のガラス色アクリル板で、周囲は軽くテーパ加工します。 エッジは鏡面仕上げです。

  3. アクリルエスカッションの取り付けネジ



フロントパネル文字入れ

  1. フロントパネルの文字入れはインクジェットプリンタでパネルと同じサイズのラベルシールを作成して貼り付けます。



  2. ラベル作成ツールは無料で使える A-oneラベル屋さん9 のダウンロード版を使いました。



パネル組み込み紹介

  1. パネル加工

  2. LCD 穴の断面を黒塗装

  3. ラベルシール貼り付け

    1. ラベルシールをハサミで(パネルより)大き目に切り取ります。

    2. LCD 窓部分を Allex K-4 スカルペルナイフ を使って慎重に切り抜きます。 カッターナイフでは全然ダメです。 メスのような切れ味の刃物がよいです。 日本刀の歴史がある日本製が一番良いです。


        (警告) 「Allex K-4 スカルペルナイフ」 は医療用メス同様の鋭い切れがあります。 怪我しないよう慎重に取り扱います。

    3. パネルにラベルシールを貼り付けます。

      • ラベルシールをそのまま貼り付けてもいいのですが、私は水を満たした洗面槽の中で貼り付けました。

        • こうすることで、ラベルシールの粘着性はほぼ無くなるので、ラベル位置を微妙に動かしてピッタリの位置に貼り付けできます。 LCD 穴最優先で位置決めします。

        • ラベルとパネル間に空気も入りません。 ラベルの静電気がゼロになるのでゴミを吸い込みません。

      • この方法のデメリットは水分が完全に蒸発するのに数日かかることです。 数時間で実用的な粘着性は出るので、作業自体は次のステップに進めます。

  4. ラベルシールの余分を切り取り

  5. IRin (IR 受光素子) 取り付け

    1. エーモン 1840 のパネルに出る枠だけを使い、パネルの裏側でグロメットの Takachi NG-79-C と嵌合させ、ボンドで接着します。 エーモン 1840 の枠は 0.5mm 程度グロメットから出てしまうので、これが出ないようエーモン 1840 の枠をニッパでほんの少し加工(切り取り)します。

    2. IR 受光素子の PL-IRM2161-XD1 をブレイクアウト基板 (VR) の aitendo P-R0901N-XAX の裏側に実装します。 念のため、VCC〜GND に 0.1uF のコンデンサも実装します。

    3. 2mm 厚のゴム板から写真の大きさのものを2枚作ります。 1枚には IR 受光素子およびリード足が出せるようコの字に加工します。

    4. 上記の 1〜3 をボンドで接着すれば完成です。

    5. ゴム板を使ったのは加工が簡単で絶縁性があるためです。 どうせケースの内側なので見えないですし、加工は合わせでよいです。 精度不要です。

    6. こういう実装にすると、プロントパネルから5mm 沈んだ位置で受光することになりますが、経験上、この程度は問題ないです。

  6. オジリナルコントローラ基板とパネル機構部品との配線



エピローグ


  1. 設計意図通りのフロントパネルが完成し、動作もバッチリです!

  2. やっと、自分でも納得できるものができた!!!

  3. 右の写真のようにケースにもピッタリ収まりました。