Victor T-X500

Victor T-X500 をゲット!

2007年9月15日、 ハードオフ 4号足立保木間店へ行ったら小奇麗な Victor T-X500 が税込525円でジャンクコーナーに置いてありました。



早速、動作チェック



カバーを開けてみました

  1. 大当たり!!!でした。 基板右側のかなり部分を占めるシールド部は FM フロントエンドです・・・素晴らしいです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド部は5連バリキャップ方式です。 オール FET 構成で、アンテナ入力段は 3SK129 というガリウム砒素 FET、ミクサー部は 3SK73 というデュアルゲート FET、同調回路はトラッキング調整できる構成、FET による OSC バッファ、厳重なシールドケース・・・ハイクラスの構成です。

  3. IF 部は CF フィルター&トランジスターが2段+LA1235 の構成です・・・ロークラスの構成です。

  4. 検波部は LA1235 によるクオードラチュア検波です・・・ロークラスの構成です。

  5. MPX 部は LA3400、パイロット信号キャンセラーはアクティブフィルター構成です・・・ミドルクラスの構成です。

  6. コストダウンを重視した構成ですが、悪くはありません。 電波の入口、FM フロントエンドがしっかりしていますから。 おそらく、 T-X900 のコストダウン版なのでしょう。 高級機にするなら、IF 部は歪補正回路追加、検波部は PLL 検波となります。

  7. 電波の入口(FM フロントエンド)だけをハイクラスとして、残りはミドル・ローで組み上げるのは、ほとんど例がありません。 普通はロークラスの製品を製造するのだったら、全てをロークラスにします。 よって、総合すると T-X500 は高級機の受信性能を持った実用機の位置付けと判断します。

  8. AM 受信部は LA1245 で全てを行っています。 2連バリキャップのフロントエンド構成です。

  9. IC を多用して合理化が図られています。


  10. これだったら、マトモに再調整してあげないと T-X500 が可哀想です・・・ FM フロントエンドに惚れた!



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  



使ってみました



仕様

FM チューナー部  
受信周波数 76〜90MHz
50dB クワイティング感度 mono:1.8μV、16.4dBf(75Ω)
stereo:9.8μV、31.0dBf(75Ω、QSC Auto)
実用感度(75Ω) 0.95μV、10.8dBf
S/N 比 mono:88dB
stereo:82dB
全高調波歪率(1kHz) mono:0.08%
stereo:0.08%
キャプチャーレシオ(IHF) 1.0dB
実効選択度(IHF) 65dB
イメージ妨害比(IHF) 80dB
IF妨害比(IHF) 110dB 以上
AM抑圧比(IHF) 70dB
ステレオセパレーション(1kHz) 50dB
周波数特性 30Hz〜15kHz +0.3 -2.0dB
サブキャリア抑圧比 80dB
アンテナ入力インピーダンス 75Ω不平衡型
出力信号レベル Fixed Out:600mV/2.2kΩ
AM チューナー部  
受信周波数 522〜1611kHz
実用感度(外部アンテナ) 20μV
全高調波歪率 0.3%
SN比 50dB
選択度 30dB(±9kHz)
イメージ妨害比 40dB
出力信号レベル Fixed Out:200mV/2.2kΩ(30%変調時)
総合  
電源電圧 AC100V 50/60Hz
消費電力(電気用品取締法基準) 9W
スタンバイ時:2W
外形寸法 (幅×高さ×奥行) 435×77×295mm
重量 3.0kg
その他  
発売時期 1984年11月
定価 39,800円