ONKYO Integra T-445XG

ONKYO Integra T-445XG をゲット!

2008年6月26日、私のチューナーページのファンから ONKYO Integra T-445XG を寄贈いただきました。 このチューナーの記事を書くというのが条件でした。

寄贈者のコメントは以下です。



状態チェック



カバーを開けてみました

  1. 内部は同社の1986年発売 T-445XX と全く同じに見えます。 写真で比較する限り、基板やトランス、電源スイッチも同じです。 フロントパネルの構成(表示器、操作ボタン)も全く同じです。 天板が T-445XG より薄い材質になり、T-445XX でご自慢だった豪華なスタビライザー脚もなくなっています。 重さも T-445XX よりかなり軽くなっています。 間違いなく T-445XG は T-445XX のコストダウン版 です。

  2. 基板はベーク板で高級感はありませんが、部品が綺麗に整然と並んでいます。 基板の裏側はグリーンレジストが施されています。 努力したという感じがする作りです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  3. 底板に点検蓋がなく、メンテナンス性は悪いです。

  4. FM フロントエンド部は4連バリキャップでオール FET 構成です。 [シングル同調]→[Dual Gate FET]→[ダブル同調]→[Dual Gate FET バランスドミクサ]←[OSC 同調 (FET)] の構成です。 同調回路はトラッキング調整できる構成です。

  5. FM IF 部にはユニフェーズ CF ×2個 + CF×2個 と SANYO LA1222 が使用されています。

  6. FM 検波部は PLL 検波です。 IF 歪補正回路も実装しています。 Hitachi HA11225 によるクオードラチュア検波もあって、この IC で FM 同調点検出とシグナル強度検出を行っています。

  7. MPX 部は NEC uPC1161C の PLL MPX に回路を追加してステレオ分離スイッチングしているようです。 D.C.D(Digital Computed Decordor)と呼ばれ、左右の分離に純粋な 38kHz(正弦波)を作り、入力コンポジット信号をアナログ演算する方式です。 高調波の発生がなく、フィルターも不要となり、セパレーションや歪率を改善しています。

  8. MPU は NEC uPD1704C で PLL 制御を兼ねます。 OSC 周波数取り込みに NEC uPB553AC が使われていますが、これはプリスケーラです。

  9. AM 受信部は SANYO LA1245 で全てを行っています。 2連バリキャップのフロントエンド構成でごく普通です。

  10. メモリバックアップ用として 0.047F 5.5V スーパーキャパシタが使われています。

  11. 使用部品のロット番号より、本機は1989年製造のようです。 電源ケーブルのマーキングも1989年になっていました。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. FM 同調点の調整

  2. FM フロントエンドと IF の調整

  3. FM PLL 検波部の調整

  4. FM MPX 部の調整

  5. AM 部の調整

  6. 再調整結果



使ってみました



レベルメータ



仕様