SONY ST-S333ES

SONY ST-S333ES をゲット!

2008年6月12日、提携している BLUESS Laboratory さんから SONY ST-S333ES を寄贈いただきました。



程度&動作チェック

  1. 外観

  2. 電源 ON してチェック

  3. 1982年発売の [ST-S555ES] の2年後に発売されたのが、この [ST-S333ES] です。



カバーを開けてみました

  1. 基板は部品が整然と並んでいて綺麗です。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド

  3. FM IF 部

  4. FM 検波部

  5. FM MPX 部

  6. AM 部

  7. プリセットメモリのバックアップ



リペア

  1. 数10分でプリセットメモリが消える

  2. クリーニング



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-S333ES の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : FM
    DISTANT : OFF
    MUTING/MODE : OFF
    - -  
    2 83MHz
    90dB
    無変調
    83MHz 受信 IFT105 LA1235 近くの
    R130 両端電圧 = 0±10mV
    同調点調整
    3 - 90MHz 受信 [フロントエンド]
    OSC コイル
    JW15 電圧 = 15.0V OSC トラッキング調整
    4 - 76MHz 受信 - JW15 電圧 = 2.2V
    5 83MHz
    40dB
    mono 1kHz
    83MHz 受信 [フロントエンド]
    RF コイル×3
    RT103 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    6 [フロントエンド]
    IFT
    IF 調整
    7 - TP101 をショート - - PLL 検波調整
    8 83MHz
    90dB
    無変調
    83MHz 受信 IFT106 IFT106 の2次側波形 = 最大
    オシロスコープで観測
    9 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    IFT107 JW94〜JW64 間電圧 = 0±5mV
    10 CT101 オーディオ出力 = 高調波歪最小
    11 手順9〜10を数回繰り返す
    12 - TP101 をオープン - -
    13 - 83MHz 受信
    MUTING/MODE : MUTING
    RT101
    RT102
    時計方向に回し切る IF 歪補正
    14 83MHz
    40dB
    mono 1kHz
    IFT103 RT103 電圧 = 最大
    15 83MHz
    40dB
    stereo 1kHz
    IFT101
    16 - RT101
    RT102
    センタ位置にする
    17 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    IFT104 オーディオ出力 = 高調波歪最小
    18 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz
    IFT102
    19 83MHz
    50dB
    mono 1kHz
    RT103 S メータ = フル S メータ調整
    20 83MHz
    20dB
    mono 1kHz
    RT104 MUTING = ON/OFF 閾 MUTING 調整
    21 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz R/L
    RT201 L/R ch. オーディオ出力 = 最小 セパレーション調整

  2. AM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-S333ES の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : AM
    DISTANT : OFF
    MUTING/MODE : AUTO
    - -  
    2 - 531kHz 受信 T301 JW15 電圧 = 1.9V OSC トラッキング調整
    3 - 1602kHz 受信 CT301 JW15 電圧 = 23.0V
    4 手順2〜3を数回繰り返す
    5 603kHz
    30dB
    無変調
    603kHz 受信 T302 RT302 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    6 1404kHz
    30dB
    無変調
    1404kHz 受信 CT302 RT302 電圧 = 最大
    7 手順5〜6を数回繰り返す
    8 999kHz
    30dB
    無変調
    999kHz 受信 IFT301 RT302 電圧 = 最大 IF 調整

  3. 再調整結果



使ってみました

  1. デザイン

  2. 機能

  3. FM の感度と音質

  4. AM の感度と音質

  5. 輝かしい ST-S333ES の礎になった記念すべきモデル



レベルメータ



仕様など

  1. ドキュメント

  2. 仕様

    FM チューナ部
    受信周波数範囲 76〜90MHz
    実用感度 0.9uV 10.3dBf
    ステレオ歪率 0.015% (1kHz)
    実効選択度 60dB (400kHz)
    70dB (DISTANT)
    スプリアス妨害比 100dB
    S/N 比 mono : 93dB
    stereo : 88dB
    セパレーション 58dB (1kHz)
    AM チューナ部
    受信周波数範囲 531〜1602kHz
    総合
    電源電圧 AC100V, 50/60Hz
    消費電力 11W
    外形寸法 430(W)×80(H)×340(D)mm
    重量 4.1kg
    その他
    別売 サイドウッド TAC-75 (3,600円)
    発売時期 1984年
    定価 49,800円