Webmin 1.080 と OpenSSL 0.9.7b のインストール

RedHat Linux 6.2 をOSとしてインストールしましたが、今後のサーバーメンテンスを考えるとGUIで簡単設定できたほうが楽です。 ところがインストールしたのは英語オンリーでコマンドラインベースのLinuxです。 特に UNIX系は設定が複雑でなかなか覚えていられないです。

解決は簡単です。 Webminというブラウザベースで設定できるツールを導入すればよいのです。 クライアントパソコンからブラウザで Webminにアクセスするとサーバのいろいろな設定がGUIベースで可能になります。 しかも Webminは簡単に日本語化できます。

最新の Webminは Webminサイト からダウンロードできます。 2003年4月29日に覗いてみると Webmin Version: 1.080 が最新でしたので、これをインストールします。



Webminのインストール

  1. Webminサイトへアクセス
    Webminサイト をアクセスするとこのアイコンが見えるので、これをクリックします。

  2. 「webmin-1.080-1.noarch.rpm」というファイルがあるので、これをダウンロードします。 私は Windows-Xpマシンを使ってダウンロードしました。 このファイルは Linux特有のRPMファイルなのでインストールが楽です。

  3. 2項でダウンロードしたファイルを Linuxマシンの /usr/local/src ディレクトリへ転送します。 (Windows-Xpマシンの FTPクライアントを起動し、ユーザーログインします。 私の場合、「hiroshi」ユーザアカウントを Linuxインストール時に作成してあったので、Linuxマシンの「/home/hiroshi」ディレクトリに2項でダウンロードしたファイルを転送しました。)

  4. 3項で転送したファイルを実行します。 Linuxマシンにrootログインしてカレントディレクトリを /usr/local/src にしてから、以下のように実行します。 (私の場合、実際には Windows-XpのTELNETクライアントを起動し、hiroshiユーザーログインを行った後に、suでrootになって実行しました。 Linux の場合、インストール時に作成したユーザアカウントで rootになれてしまうのですね。 恐ろしや〜。 後でこのユーザーログイン辺りの権限をチェックしなくちゃ!)
    -------------------------------------------------------------------
    # rpm -i webmin-1.080-1.noarch.rpm
    Operating system is Redhat Linux 6.2
    Webmin install complete. You can now login to http://boston:10000/
    as root with your root password.
    # 
    -------------------------------------------------------------------
    
    ありゃありゃ、もうインストールできちゃった!!!



Webmin起動のチェック

  1. ユーザ認証
    クライアントのブラウザを起動し、URLを「http://192.168.1.210:10000/」として Webminを呼び出します。 「192.168.1.210」はサーバのIPアドレスです。 このような認証画面が表示されるので「Username: root」「Password: rootパスワード」を入力します。

  2. このような Webmin画面が表示されれば成功です!!!




Webminを日本語化しよう

Webminは最初から各国言語に対応しています。 ここでは Webminを日本語化します。 Linuxは英語モードでインストールしましたが、サーバですから別に英語しか喋れないという訳ではなく、日本語データを入れれば日本語を喋ってくれます。

  1. Webmin Configuration
    上の画面から Webmin Configuration をクリックするといろいろなアイコンが表示されますが、左の Language アイコンをクリックすると次の画面が表示されます。

  2. Languageの選択
    Display in Language で Japanese (JA_JP.EUC) を選択します。 続いて Change Language をクリックします。

  3. このように日本語画面が表示されれば成功です!!!




Webminのモジュールを最新化しよう

Webminは各モジールを半自動で最新化する仕組があります。 さっそくやってみましょう。

  1. Webminのアップグレードアイコン
    Webmin / Webmin設定 にある左の Webminのアップグレード アイコンをクリックします。

  2. Update modules now
    いろいろ表示されるメニューの中で Update modules now を探し出し、チェックを Update from www.webmin.com だけにして Update Modules をクリックします。 後は自動的にやってくれます。 (当然ですが、webminマシンがインターネット接続されている必要があります。)



Webmin に OpenSSL 0.9.7b を導入しよう

Webminにセキュリティ対策として SSLを導入しましょう。 これは、インターネットサーバを将来、リモートでメンテナンスする前提があるからです。 Webminには幸いSSLを組み込む機能が備わっています。 今までは
http://192.168.1.210:10000/
でWebminにアクセスしていましたが、SSLを導入すると
https://192.168.1.210:10000/
のようになります。 すなわち、伝文が秘文化されるのです。 Webminでリモートメンテナンスするには必須のことです。 SSLを導入するにはOpenSSLとNet::SSLeayをインストールする必要があります。

<OpenSSLのインストール>

  1. OpenSSLサイト から最新版の openssl-0.9.7b.tar.gz をダウンロードして /usr/local/src ディレクトリに入れます。

  2. 次のコマンドを実行して /usr/local/bin に perlのソフトリンクを張ります。 これは OpenSSLが /usr/local/bin/perl を想定しているためです。 RedHat Linux 6.2 では /usr/bin/perl なので、OpenSSLのmake途中でエラーになります。
          # ln -s /usr/bin/perl /usr/local/bin/perl
    
  3. カレントディレクトリを /usr/local/src にし、次のコマンドを実行します。
          # tar xvzf openssl-0.9.7b.tar.gz
          # cd openssl-0.9.7b
          # ./Configure
          # make
          # make install
    
    これで完了です。

<Net::SSLeayのインストール>

  1. このサイト から最新版の Net_SSLeay.pm-1.22.tar.gz をダウンロードして /usr/local/src ディレクトリに入れます。

  2. カレントディレクトリを /usr/local/src にし、次のコマンドを実行します。
          # tar xvzf Net_SSLeay.pm-1.22.tar.gz
          # cd Net_SSLeay.pm-1.22
          # perl Makefile.PL
          # make install
    
  3. 次のコマンドを実行して、何もエラーメッセージがでなければ、Webminに必要なSSLサポートは適切にインストールされています。
          # perl -e 'use Net::SSLeay'
    
    これで完了です。

<WebminのSSLを有効にする>

  1. SSL暗号化
    Webmin / Webmin設定 にある左の SSL暗号化 アイコンをクリックします。

  2. SSLサポート
    SSLサポート メニューで Enable SSL if available? はい にして 保存 をクリックします。

  3. ブラウザを一旦終了させ、再度 Webminにアクセスします。
          http://192.168.1.210:10000/
    
    ではエラーメッセージが出て
          https://192.168.1.210:10000/
    
    で正常に Webminが表示されれば成功です。
    これで Webmin に関しては完璧です!!!