ELECOM Laneed LD-BBR4L

ELECOM Laneed LD-BBR4L はとっても良いルータです!

2003年3月18日、秋葉の じゃんぱら本店ELECOM Laneed LD-BBR4L というIPルータを 2,980円で買いました。 購入理由は某機器のポート番号変換を行うためでしたが、実際に設定してみると現在売れ筋No.1の高速IPルータ corega BAR SW-4P HG よりルータ機能が全然良いのです。

いつの間にか、corega BAR SW-4P HG から、この ELECOM Laneed LD-BBR4L にグレードアップ(ダウン?)してしまいました。

激安ルータにも関わらず、スループット 36Mbpsと ADSLで使うには十分な性能です。 ELECOMの発表のデータは以下です。



このスループットが実際にどのように影響するか?

BBテックの計測サイト で試してみました。 Y!BBの回線状況は以下の時に測定しました。
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Actual Bit Rate (Downstream Fast Channel):        0 Kbps
Actual Bit Rate (Upstream Fast Channel):          0 Kbps
Actual Bit Rate (Downstream Interleaved Channel): 8544 Kbps
Actual Bit Rate (Upstream Interleaved Channel):   960 Kbps

Operation Mode Seletected : DMT_STANDARD
Downstream Noise Margin      : 8.500000 dB
Downstream Attenuation       : 32.500000 dB
Downstream Output Power      : 22.000000 dBm
Upstream Noise Margin        : 3.500000 dB
Upstream Attenuation         : 13.000000 dB
Upstream Output Power        : 10.000000 dBm
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結果は 7388Kbpsでした。 リンク速度 8544Kbpsの 86%の実効速度が出ていますので、ルータのスループットが実効速度に影響している割合は 4%程度と考えられ、問題ないレベルでした。 我が家ではこのルータでも実用になると言う事です。



ELECOM Laneed LD-BBR4Lで設定できる項目は以下の通りです

  1. 管理者パスワード変更

  2. タイムゾーン変更
    このルータはNTPで時刻合わせをします。

  3. LAN設定
  4. WAN設定
  5. DNS設定
    WAN側のDNSを指定します。 Y!BBの場合、自動設定なので設定不要。

  6. ファイヤウォール

  7. バーチャルサーバ
    以下の項目をセットとして20セット分設定可能です。
  8. 特殊AP設定
    ステートフル・パケット・インスペクション機能です。 以下の項目をセットとして10セット分設定可能です。
  9. クライアントフィルタリング
    LANユーザー制限機能です。 以下の項目をセットとして6セット分設定可能です。
  10. 管理者タイムアウト

  11. WAN側のポートに対してPINGを受け付けない
    チェックボックスです。

  12. リモート管理者ホスト
    これを設定すると、WAN側からルータのメニューにアクセスできるようになります。 ただし、ここで設定したIPアドレスのみからしかアクセスできますせん。 ポート番号は88となります。

  13. DMZホストIPアドレス

  14. MTU for PPPoE
    PPPoE時のみMTU値を設定できます。 PPPoE以外ではMTUは1500に固定されます。

以上のようにIPフィルタリング機能が弱い以外はSPI機能もあるしマトモなルーターです。 弱いIPフィルタリングもデフォールトが WAN からのリクエストを全て排除するステルス設定なので特に問題はありません。



LD-BBR4L の上位機種である LD-BBR4M と比較しました

秋葉のじゃんぱら本店では 3,980円(1,000円高いだけ。)で上位機種の ELECOM Laneed LD-BBR4M も売られています。 スループットが以下のように BBR4L より数倍速いし1,000円しか変わらないのだったら、こちらのほうが正解のように見えます。 これを機能から検証してみました。

検証にはエレコムのサイトからダウンロードした取扱説明書を使いました。 BBR4M の設定できる項目は以下の通りです。
  1. 管理者パスワード変更・・・BBR4Lと同じ
  2. タイムゾーン変更・・・BBR4Lと同じ
  3. LAN設定・・・BBR4Lと同じ
  4. WAN設定・・・BBR4Lと同じ+ブリッジが追加されています。
    ブリッジに設定するとルータ機能は死ぬので、単なるSW-HUBと同じになります。 何でこんなのがあるの?という不思議な仕様です。
  5. DNS設定・・・BBR4Lと同じ
  6. ファイヤウォール・・・BBR4Lとほぼ同じ
    追加された機能として、攻撃を受けた場合メールにて管理者に知らせる機能があります。
  7. バーチャルサーバ・・・BBR4Lと同じ
  8. クライアントフィルタリング・・・BBR4Lと同じ
  9. 管理者タイムアウト・・・BBR4Lと同じ
  10. WAN側のポートに対してPINGを受け付けない・・・BBR4Lと同じ
  11. リモート管理者ホスト・・・BBR4Lと同じ
  12. DMZ設定
    BBR4L では1台のホストにしか DMZ設定できませんが、BBR4M では最大8台までのホストにDMZ設定できます。
以上のように「特殊AP設定」「MTU for PPPoE」が省略されています。 肝心の SPI機能がないのです。 SPI機能はパケットを詳細にチェックする必要があるのでスループットに大きな影響を与えます。(スループットが落ちる。) おそらく、BBR4Mではチャンピオン・スループット値を出すために省いたと思われます。 残念なことです。

以上のように、BBR4L は買い!ですが、BBR4M はマニアなら買わないでしょう!