Dell Latitude LS H400ST

Dell Latitude LS H400ST

Dell Latitude LS H400ST をゲット！

2007年9月1日、東京足立にあるリサイクルショップ News までチャリンコで出かけたら、 Dell Latitude LS H400ST という B5 ノートパソコンがジャンクで7千円でした。出荷開始時は最小構成（Memory 128MB, HDD 4.8GB, Windows98SE, 4 cell battery）で28万7,800円もした企業向けノートパソコンです。ほぼ同じスペックのノートパソコンは Inspiron 2000 だったようです。
早速、外観を査定しました。
- とっても綺麗。ヘコミなし、塗装ハゲなし、キズやテカリもほぼなし、純正付属品は全部揃っている、オマケもある。私にとって綺麗が一番重要です。
- 以下がセット内訳です。
  - Latitude LS H400ST 本体
  - AC アダプタ
  - 外付け CD-ROM ドライブ・・・ IDE インタフェース
  - 外付け FDD ドライブ
  - メディアベイ・・・ CD-ROM / FDD ドライブ用の外側ケースです
  - Windows 98SE CD-ROM
  - BUFFALO LPCS-CLX-CB ・・・ 100/10Mbps LAN card です。本体に LAN 内蔵なのに変なの？
  - ELECOM TK-AXEP2 ・・・ PS/2 10キーボード
  - PS/2 2分岐ケーブル
  - ソフトケース・・・純正品ではありません
- インテルのロゴシールは PentiumⅢとなっていました。
- 本体のポートは 100/10Mbps LAN, Modem モジュラージャック, USB 他とモバイルに必要なものは揃っている。
店長に聞くと、電源は入ったが途中でエラーが出る、パソコンは詳しくない・・・でジャンク扱いにしたとのこと。電源を入れさせてもらい、いろいろ趣味の話をしながら性能査定しました。
1. BIOS メニューで確認したところ、PentiumⅢ 400MHz, Memory 128MB, HDD 12GB でした・・・ ハッキリ言って骨董品クラス
2. ブートさせると、Windows 98 が立ち上がりかけますが、途中で「DLL が無い」とエラーが出ます。ハードは大丈夫そうです。
3. 骨董品に7千円は高い！と判断したので「購入止めます」と言ったところ、「値引きしますから持って行って」と頼まれました。
4. 大幅値引してもらったので、ヒマ潰しにイイか・・・で持って帰りました・・・ でも使いものになるかなぁ？？？

Windows 2000 pro をインストール

自宅に戻り、サービスタグ番号で Dell のサポートサイトに接続したら 2000年3月29日出荷 だったことが判りました。
Dell はインターネットでサービスマニュアルが入手できます。このマニュアルを見ながら、バラバラに分解して完全清掃。ＯＡクリーナーでクリーニング。この時間が楽しいのです。
購入当初、1箇所押しにくいキーがありました。調べてみるとラッチが外れていただけでした。ラッチを元の位置に戻したら、全然問題なく良好になりました。
BIOS レビジョンを見てみたら A02 と、一番古いレビジョンでした。 Dell のサポートページから A08 を入手して BIOS を最新にしました。 Dell はセルフケアできるドキュメントが揃っています。 BIOS が最新になると、なぜか FAN の音が超静かになりました。温度によって FAN コントロールしてくれるみたいです。
このスペックだから Windows Me がせいぜいでは？・・・とインストールしてみたら、超高速で動く！
でも、Windows98, 98SE, Me のサポートは2006年7月11日に終了しており、実際、Windows Update サイトからアップデートをかけようとしても IE のアップデート版を入れたとたん、他のアップデータがダウンロードできなくなってしましました。ですから、Windows Me は実質使用することが不可能なようです。
これだったら、Windows 2000 pro も行けそう・・・とインストールしてみたら、これも問題ないレスポンスで動くではないか！
Windows 2000 pro インストールで必要なドライバーソフトは自動的に一緒にインストールされました・・・全然、楽勝でした。念のため、純正のタッチパッドドライバーソフトは入れました。
- 過去に SONY VAIO PCG-SR1M という Celeron 550MHz, Memory 256MB のマシンに Windows 2000 pro をインストールしたのより、確実に速いのです。特に電源 ON からの立ち上げ時間は VAIO が5分以上に対し、Latitude は2分以内と速い。
  - やはり、Cleron より PentiumⅢか！・・・ 2次キャッシュが倍
  - チップセットの違いが大きそう・・・ VAIO は 440ZX AGP、Laptitude は 443BX/PIIX4m
  - やはり、SONY より Dell のノートパソコンのほうが無難。

ハードデバッグ用シリアルターミナル専用機として使おうと思ったのに、ウェブアクセスもサクサク動きます・・・嬉しい誤算でした。 Windows Vista のメモリ最低 2GB ないと動かないのとは違います。本当に Vista なんて必要なの？と思うくらいです。ちなみに、以下の表は各 Windows のリリース時期などを纏めたものです。

Windows	リリース時期	サポート終了	必要メモリ量（私の感覚です）
Windows 95	1995年8月25日	2001年12月31日	64MB
Windows 98	1998年7月25日	2006年7月11日	128MB
Windows 98SE	1999年9月10日	2006年7月11日	128MB
Windows 2000	2000年2月17日		256MB
Windows Me	2000年9月23日	2006年7月11日	128MB
Windows Xp	2001年10月25日		512MB
Windows Vista	2007年1月30日		2GB

使ってみました

本体はバナジウム合金でできているので、かすかにヒンヤリとして質感イイです。
重さが1.6kg のため、軽い部類です。大きさも B5 ノートですから、扱いやすいです。
モデムポート＆LAN ポート内蔵なのでモバイルでも使えます。無線 LAN card をインストールしたら海外へも持って行けます。（例えば、アメリカでホテル泊すると大抵 Wi-Fi 無線 LAN が使えます。）海外は物騒なので盗難被害も多いですが、 まあ、元が激安ですから被害にあっても諦めがつきます・・・これもメリットかもしれない。
液晶画面は劣化がなく、美しく明るくコントラストが良いです。
キーボードは小型ノートの割にはキートップが大きく普通に使えます。
タッチパッドは十分マウスの代わりになります。タッチパッド面でのシングルクリックやダブルクリックもサポートしていますが、私の使い方が悪いのか？予想外のクリック動作がおきてしまいます。右ボタンと左ボタンが別にあるので、タッチパッドでのクリック動作は禁止にしたいです・・・これはドライバーソフトの設定でできました。
オプチカル・ワイヤレスマウスの BUFFALO BOMU-WN02/MBL です。 BUFFSHOP で B 級品が600円でした。 B 級品と言っても新品そのものです・・・若干、パッケージ箱が汚れているくらいです。
- 大きさは標準マウスより少し小さいくらいですが、ケーブルがないので携帯用途にも十分使えます。
- USB メモリのような形をしたレシーバがマウス本体内に収容できます。
- 正直、タッチパッドにはスクロールキーがないので、やはり、外付けのマウスで使うほうが使い易いです。
Windows 2000 pro でメモリ 128MB はギリギリなので、256MB メモリと交換しました。
- この Latitude LS にはメモリスロットが1個しかありません。また、メモリの最大実装容量は 256MB となっています。よって、128MB メモリを取り外して 256MB メモリと交換となります。
- メモリは 144pin SO-DIMM PC100 です。 PC133 のメモリでも大丈夫ですが、この時代のパソコンではメモリと相性問題があります。主にチップセットから起因する問題です。
- 元々実装されていた 128MB メモリは「128Mbits chip×8個」の構成になっていたので、相性が合いやすい 256MB メモリは「128Mbits chip×16個」タイプということになります。このタイプは今では生産されておらず、かつ、希少タイプとなっているので、中古市場でも見つけにくいです。 2000年頃は Windows 98SE の時代でメモリは 128MB もあれば大容量だと思われていました。ですから、このタイプの 256MB は出荷量が極少なのです。
- 2007年9月8日（土）アキバ中を徘徊して、やっと1軒のジャンク屋にひっそりと転がっていたのをゲット！しました。「128Mbits chip×16個」タイプ 144pin SO-DIMM PC100 です。
- Latitude LS に実装して問題なく動作しました・・・ 相性が合ってホッとしました。 相性だけは実装してみないと判らないのです。この PC100 とか PC133 とかの時代のパソコンでは実に相性問題が多いのです。
HDD の交換は底部にある HDD スロットを外して交換するだけです。 SONY VAIO ノートのバラバラに分解しないと交換できないのと大違いです。やはり、構造設計は Dell のほうが良く出来ています。
LAN は TP ケーブル接続ですんなり 100Mbps 動作しましたが、無線のほうがより楽なので、 Buffalo WLI-CB-G54P をインストールしました。
- ハイパワー仕様なのでリンク 100% で接続できています。
- ハイパワー仕様は電波出力が強いことはもちろんですが、受信感度も良いのでお奨めです。
USB ポートは1個しかないので、USB マウスを差し込んだら他に何にも使えなくなってしまいます。 2000年頃はまだ USB デバイスが充実しておらず、USB は Ver1.1 でオマケ的存在でした。最近ではほとんどのデバイスが USB で動作するようになっています。こうなると当然、1ポートでは足らない訳で、私は2007年9月8日にアキバで USB Ver2.0 の4ポート HUB GreenHouse GH-UHK204BR を500円で買いました。
メディアベイ
- 「メディアベイ」とは CD-ROM や FDD の外付け用ケースのことです。ただのプラスチックのケースです。ドライブを挿入して保護するだけです。
- 2007年9月8日、アキバ徘徊中に「FDD ドライブ付きメディアベイ」を見つけました。値段を見ると税込10円！ ・・・早速、ゲットしました。写真の右側のものが新規購入したものです。多少デザインが違うのは没関係（メイクワンシーと読む。）です。
- おそらく、標準構成ではメディアベイは1個だと思います。これでは、CD-ROM と FD を同時に使う場合、どちらかのドライブを裸で使わなければならない。それで、もう1個メディアベイが欲しいと思っていました。
シリアルコンソール対応
- アキバの秋月で950円の USB・シリアル変換ケーブルが手元にあったので、USB シリアルドライバーソフトをインストールすると RS-232C が使えるようになりました。
- 最近のパソコンではシリアルポートがない機種がほとんどです。こういうのを1本持っていると便利です。
- 「USB・シリアル変換ケーブル」でシリアルは動いたのですが、USB から RS-232C ポートに変換するので耳が遠いです。私はピュアな RS-232C が好みで、これのほうが信頼性も高いです。 2007年9月14日、アドバンス・ポートリプリケータ（APR）なるものを1,000円でゲット！しました。
  - APR はドッキングステーションとも呼ばれ、ノートパソコンの後ろ側でドッキングします。 APR に拡張されたポートが追加されると言う訳です。こういう APR は2000年頃のノートパソコンでは、ほとんどの機種で用意されていました。（ただし、別売でした。）
  - Latitude LS APR では新たに「シリアルポート」「2nd PS/2 ポート」「2nd USB ポート」が追加されます。
  - RS-232C をピュアな状態で使えるノートパソコンは貴重です。計測器の分野ではインタフェースやプロトコルが簡単なことから、この RS-232C が多いです。
- シリアルコンソールのターミナルソフトには TeraTerm Pro をインストールしました。 telnet, ssh, ssh2 も使える優れものです。
その他いろいろインストール＆設定して、完全版になったので、バックアップを取りました。 Windows 2000 pro だからシステムを含めた完全バックアップが取得できます。バックアップ先は samba サーバです。 NAS として 320GB ありますからバックアップ先としては余裕です。家庭内に NAS を建てておくと、いろいろ便利です。
Latitude LS H400ST の使い方（案）
- ROM や PLA を焼いたり、某機器の ID 書き換えなど、実験用途目的で使います。
- データが貯まったら NAS に蓄積するという使い方をするので、内蔵 HDD の容量もそれほど必要ないです。
- たまに行く海外旅行に持参もイイかもしれない。

仕様

Item	Specifications
CPU	Intel mobile PentiumⅢ 400MHz
RAM	256MB max (PC100 SO-DIMM slot×1)
HDD	2.5" U-ATA
Display	12.1" TFT active matrix (800×600×24 max)
Video	NeoMagic NM2200 (Video memory 2.5MB)
Audio	NeoMagic NMG5 + AC97 CODEC
Network	Built-in 3Com 3c905C 10/100 Mbps
Modem	Lucent winmodem 56kbps (V.90)
PC card	TypeⅠ/Ⅱ, PCMCIA 16bits / CardBus 32bits
CD-ROM	External, 24x
Floppy	External, 3 mode
Ports	PS/2 port VGA port USB port Parallel port (for external FD/Printer) IDE port (for external CD/DVD/HD) Replicator port (adds a 2nd PS/2 port and a serial port)
Size	W272×D220×H25.7mm
Weight	1.6kg
Battery operation time	1.5hr (4 cell battery) 2.0hr (6 cell battery)