SONY CSV-P500

CSV-P500 をゲット!

私のビデオデッキの使い方は単に放送している番組のタイムシフトに使っているだけです。 このため、 HD録画機能だけ のほうがが、お手軽で・・・故障時の対応も自分でできる・・・とフィットするのです。

2005年2月20日、ハードオフ越谷花田店へ行ってみたら、前々からイイなぁ〜と思っていた SONY CSV-P500 という HD録画機が税込31,500円だったので買いました。 通称 CoCoon と言います。



評価

CSV-P500 を使ってみて、存在を感じないサーバー機能(いつ動いているのか判らないほど)、インターネットを介したリモート録画機能でかなりポイント高い評価をしています。 やはりテープが要らない、タイムシフトができる HD録画機は超便利です!!!



録画ロボット機能



TiVo登録しました

  1. TiVo登録( カモン!マイキャスター )するには「機器カスタマー登録」が必要です。 この登録には「カモン!マイキャスターサービス・ユーザーカード」というクレジットカードサイズのカードに書かれた登録番号が必要になります。 ところが、このカードは添付されていませんでした。 ・・・どうしよう!!!

  2. 男は度胸ということで、ソニースタイルにメールしました。
    「シリアル番号はXXXXですが機器カスタマー登録番号が判らなくなりました。」
    「シリアル番号を連絡いただいたので、機器カスタマー番号を連絡します。」
    とまんまと秘密のキー番号を教えてもらいました・・・ラッキー!!!

  3. この「機器カスタマー番号」を使って無事、TiVo登録が完了しました。 TiVo登録には「ベーシックプラン(無料)」「エコノミープラン(月額315円)」がありますが、とりあえず無料のベーシックプランにしました。 ベーシックプランでも外部からインターネット接続で録画予約できるので、私には十分です。 外出中でもウェブアクセスできれば、自宅の CSV-P500 に対する録画予約ができるんです!!!

  4. TiVo機能を使うには CSV-P500 を常時インターネット接続する必要があります。 TiVoサーバーから番組情報、録画予約情報、CSV-P500 アップグレードソフトなどが送られてきます。 インターネットから録画予約するには外部のパソコンをインターネット経由で TiVoサーバーに接続して、ここに予約情報を入力します。 TiVoサーバーはこの予約情報を CSV-P500に転送するのです。 この意味で CSV-P500 はネットワーク機器なのです。

  5. 購入時は録画モードとして SP/LP/EP の3モードでした。実際に録画して使って画質をチェックしてみたところ、SP で VHS と S-VHS の中間くらいの画質でした。 TiVo登録してから1日放置しておいたら、いつの間にか自動でソフトがアップグレードされて HQ/SP/LP/EP の4モードに変身しました。 インターネット経由での自動アップグレード機能が働くようです。 HQ の画質は S-VHS に勝っています。 前所有者はこのこと(インターネット接続で自動アップグレードされること。)も知らなかったようです。



リモート録画予約してみました

それにしても、インターネット経由でリモート番組予約できるのは、とっても素晴らしいです!



リモート録画予約では、
TiVoサーバーが CSV-P500 にアクセスして録画予約情報を送るのではなく、
CSV-P500 が TiVoサーバーにアクセスして録画予約情報を取るのだと思います





!!!とうとう、CSV-P500 のハッキングです!!!
<警告> ここで述べる方法はメーカーが推奨している内容ではありません。 あくまでもオウンリスクでやるべきことです。 特に Linux の知識が不足している状態での操作は非常に危険です。 誤ってシステム破壊して立ち上がらなくなってもメーカーサポートは受けられません。

この裏技実験では CSV-P500解析メモ を参考にしました。 筆者に敬意を表します。




telnet 操作可能にする

CSV-P500 は TiVo series2 に相当するスペックとなっています。 CPU は MIPS、OS は Linux で動作しています。 そうすると、LAN 経由の telnet で Linux 操作することが可能な訳で・・・

  1. 16MB 以上のメモリスティックを準備します。 p500hack.lzh をダウンロードして解凍したファイル一式を、このメモリスティックのルートディレクトリに転送します。 メモリスティック内のファイルは以下のようになります。

    ファイル名
    内 容
    Readme.txt 簡易説明
    extraenv ブート時に実行されるスクリプト
    setup セットアップ用スクリプト
    hack2.tar ハッキング用ファイル
    p500ts.tar CSV-P500用 tserver
    tar tar コマンド

  2. メモリスティックを CSV-P500 に装着します。

  3. CSV-P500 フロンパネル上部で右側面にある「リセット」ボタンをプッシュします。

  4. CSV-P500 が立ち上げ完了すると「電源」ランプが消灯します。

  5. パソコンから telnet で CSV-P500 にログインします。 telnet を起動するには、Windows パソコンの場合は、「コマンドプロンプト」ウィンドウより以下のコマンドを実行します。 (192.168.1.6 は CSV-P500 の IPアドレス、999 はポート番号)
      > telnet 192.168.1.6 999
    
  6. telnet ログインが成功すると「bash-2.02#」のコマンドプロンプトが表示されます。

  7. telnet 画面より、以下のコマンドを実行します。
      bash-2.02# mount /dev/sda1 /mnt
      bash-2.02# sh /mnt/setup
      bash-2.02# umount /mnt
    
  8. /var/hack にハッキングに必要なファイルが展開され、/var/hack/bin ディレクトリなどが作成されています。 正常かどうかは、ls のような、今まで使えなかったコマンドが実行できるかどうかで判断できます。

これ以降、CSV-P500 をリセットスタートする時にこのメモリスティックが差し込んであれば、上記の項番5のように telnet クライアントを立ち上げることで、telnet 操作可能になります。 なお、メモリスティックを差し込んだままにしても CSV-P500 の動作には影響しないです。



tserver を起動する

CSV-P500 側で tserver を で起動してから、パソコン側で TyTool を起動すると、CSV-P500 に蓄積されたビデオファイルをパソコン側に転送できるようになります。 TyTool の入手は こちら です。

  1. CSV-P500 で tserver を起動
    tserver は /var/hack/ty ディレクトリに展開されています。 起動するには以下のコマンドを実行します。 telnet 操作します。
      bash-2.02# cd /var/hack/ty
      bash-2.02# tserver
    
  2. パソコンで TyTool を起動
    TyTool を起動すると右のような画面が表示されます。 (ここではWindows-Xp で TyTool9r17.exe を使いました。)



ビデオファイルを鑑賞する

TyTool でパソコンに転送したビデオファイルは ty 形式なので、そのままでは Windows Media Player で再生できません。 そこで TyShow フィルターを使います。

  1. TyShow フィルターを こちら から入手します。 私は TyShow-BETA-0.14.rar を入手しました。

  2. TyShow-BETA-0.14.rar を解凍して、TyShow-BETA-0.14.exe を実行すると、フィルターが Windows Media Player に組み込まれます。

  3. これ以降は、ty 形式ファイルをクリックすることでビデオファイルを鑑賞できます。




CSV-P500 内蔵 HDD のバックアップ&リストア




HDD バックアップの必要な理由



HDD バックアップ&リストアの必要品を準備

  1. Original HDD
    CSV-P500 より取り外したオリジナル HDD (160GB) です。

  2. FAT32 HDD
    FAT32 でフォーマットした 500MB 程度の HDD です。 500MB 程度の中古 HDD なら千円もしないで買えると思います。 これより記憶容量が多くても構いません。

  3. New HDD
    バックアップするだけなら不要です。 160GB 以上の換装用 HDD で、事前のフォーマットは不要です。 CSV-P500 では 500GB までなら認識するようなので、大容量のものを準備すれば、それだけ録画時間が増加します。 私は HITACHI DV-DH160T から外して余っていた 日立 Deskstar HDS722516VLAT20 (160GB) を使いました。 Ultra ATA/100、2枚プラッタ、回転数7200rpm、キャッシュ容量2MB、平均シークタイム8.5ms、流体軸受けです。

  4. PC
    DOS/V パソコンで、OS のインストールは不要です。 私は Dell OptiPlex GX110 600S を使いました。 かなり昔のマシンですが、この程度でも十分使えます。

  5. mfstools 2.0 CD
    mfstools 2.0 と Linux システムが入った Boot CD です。 DVR UPGRADE から、 ptvlba48-4.04.exe をダウンロードします。 これを実行すると「ptvlba48-4.04.iso」という CD イメージが出来るので、これを「Roxio Easy CD & DVD Creator 6」で CD-R に焼き込み、Boot CD を作成します。



HDD バックアップの手順

  1. 以下のように、PC の IDE インタフェースに各ドライブを接続します。


  2. CD に mfstools 2.0 CD をセットして、CD ブートします。 しばらくすると、Linux システムが立ち上がります。 FAT32 HDD は hda、Original HDD は hdb として認識されます。 Linux が立ち上がる途中で、2回キー入力待ちになりますが、いずれも Enter を入力します。

  3. FAT32 HDD を /mnt/dos としてマウントしてから、バックアップ開始。
       # mkdir /mnt/dos
       # mount /dev/hda1 /mnt/dos
       # mfsbackup -6so /mnt/dos/tivo.bak /dev/hdb
    
  4. 以上で、FAT32 HDD に tivo.bak というファイル名で HDD イメージがバックアップされています。 約170MB になります。(160GB が 170MB ですよ、何と言う圧縮率!) この tivo.bak を保存しておくと、HDD 故障などの理由で HDD 換装する場合、いつでも換装する HDD にリストアできます。 CD-R に焼いて永久保存がお奨めです。

  5. 作業を終えるには、以下のようにします。
       # umount -f -a -r
       # halt
    


HDD リストアの手順

  1. 以下のように、PC の IDE インタフェースに各ドライブを接続します。


  2. CD に mfstools 2.0 CD をセットして、CD ブートします。 しばらくすると、Linux システムが立ち上がります。 FAT32 HDD は hda、New HDD は hdb として認識されます。 Linux が立ち上がる途中で、2回キー入力待ちになりますが、いずれも Enter を入力します。

  3. FAT32 HDD を /mnt/dos としてマウントしてから、リストア開始。 New HDD の容量が元の Original HDD より少しでも大きい場合はこのままで上手くいきます。 そうでない場合は一番最後のコマンドを「mfsrestore -zxpi /mnt/dos/tivo.bak /dev/hdb」か「mfsrestore -i /mnt/dos/tivo.bak /dev/hdb」とすると上手くいく場合があります。
       # mkdir /mnt/dos
       # mount /dev/hda1 /mnt/dos
       # mfsrestore -s 127 -zpi /mnt/dos/tivo.bak /dev/hdb
    
  4. 以上で、New HDD に tivo.bak から展開された HDD イメージがリストアされています。 160GB より大きい HDD にリストアした場合でも、自動的に録画データ領域が拡大されています。 録画データ領域が拡大されたか不安な場合は、「mfsadd -x /dev/hdb」コマンドを実行すると手動で録画データ領域拡大ができます。

  5. 作業を終えるには、以下のようにします。
       # umount -f -a -r
       # halt