CCD のお話

CCD のお話

1インチは 16mmだそうです。皆さん知ってました？？？

と言ってもこれはCCDでの話です。画像を取り込むのに現在はCCDが主流ですが、以前は撮像管（真空管の一種）でした。撮像管の時代の慣習から 1インチが 16mmになってしまったようです。ここのところ以下のＵＲＬが詳しいです。
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/ken-ken/CCDSIZE.htm

（注：この図も上のサイトのものを利用させていただきました。）

CCDでノイズマージンを確保しようとすると、1画素のサイズ（セルサイズ）は少なくとも 3μm（ミクロンm）は必要だと思っています。 4μm以上あればかなり画質が良いです。 ですから、最近の軽薄短小・高画素デジカメでは絶対に良い画質は望めません。一般の方も早くこれに気が付いてほしいです！！！
ちなみに我家のデジカメでは以下のセルサイズです。
　セルサイズ＝108×CCDサイズ÷(画素数の平方根)
で概算できます。
```
デジカメの機種	CCDサイズ		画素数	セルサイズ
OLYMPUS E-100RS	1/2		150	4.4μm
OLYMPUS E-10	2/3		400	3.9μm
DiMAGE S304	1/1.8		300	3.5μm
Kodak DC215zoom	1/3		100	3.5μm
IXY DIGITAL	1/2.7		200	2.8μm
OLYMPUS C-2	1/2.7		200	2.8μm
```
やはり、セルサイズが一番大きい E-100RS はノイズの少ないクリアな画質です。 150万画素しかなくても C-2より断然優れた写真が撮れます。 C-2では 1/2以下にリサイズしないと使える画質にならないので、結局、実用画素数は E-100RSのほうが多いということになります。また、DC215zoomも何だかクリアな画質だなぁ～と思っていましたが、こうやって比べるとセルサイズが大きいことが判ります。
同じ画素数のデジカメで民生用とプロ用では、前者が数万円に対し後者は 100万円以上します。そして後者は前者に比べてビックリするほど画質が良いのです。これは　CCDの大きさが違うことが一番影響しています。ノイズの多い画像はどうレタッチしようと品質は上がりませんから。
こう考えれば良いと思います。デジカメを衛星テレビジョンシステムに例えると、レンズはパラボラアンテナの笠に相当し、CCDはアンテナ、CCD以降は受信機に相当します。アンテナで電波を電圧に変換しますが、この時にできるだけ大きな電圧を引き出しておかなければノイズに負けてしまいます。多少は受信機でリカバーできますが、それは僅かです。
（電波と同じように）光も波長というものを持っています。波長以下の大きさのセルサイズではその波長の光を受光することができません。で、可視光の波長の範囲は 3,900Å(オングストローム)(青側)～7,700Å(赤側)程度です。これをμm表現すると、0.39～0.77μmとなります。
CCDのセル構造は（原色タイプの場合）、1セルの RGBサブセルの並びは以下のようになっています。 Gが2つあるのは、このうちの1個を明るさセンサーに使っているためです。（人間の目は緑で明るさの強さを感じるのです。）

ＲＧ
ＧＢ

よってサブセルサイズはセルサイズの更に半分となります。よって、理論上はセルサイズが 1.6μm（7,700Å×2）以上ないと受光できないことになります。

この 1.6μmという数値は、今の CCDのセルサイズに非常に近いのです。もう無視できる数値ではないです。