SONY ST-S333ESG (3号機) をゲット!
2009年5月27日、私のチューナーページのファンから SONY ST-S333ESG の故障品をいただきました。
故障品をもらって喜ぶのは私のようなマニアだけと思います。
ご覧の皆さんも捨てるチューナーがあれば、ぜひご連絡ください。
到着した状態のまま、状態チェック
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寄贈者のコメント
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故障というほどではないのですが、FM の感度がどうも低いです。
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2009年5月12日 SONY に修理に出したのですが、コイルが入手不能とのことでそのまま返却されてしまいました。
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修理明細書には [発売後期間が経過し、部品入手が困難となりました] と記入されていました。
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すなわち、故障状態も見ないで門前払いされたということです。
これじゃ安心して SONY 製品を買えませんね。
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いい機種なので、大事に使用するつもりでしたが、修理不能ならばと思い、寄付させていただきます。
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外観
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全体にはかなり綺麗です。
致命的なキズや損傷はありません。
補修できる程度の軽いキズはあります。
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フロントパネルはパッと見は綺麗ですが、よく見ると針で突いたような細かいキズが3箇所あります。
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チューニングノブにかすかなスレがあります。
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両サイドウッドの角に僅かの剥がれがあります。
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[天板] [リアパネル] [底板] はいずれも綺麗で問題ありません。
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リアパネルの端子類にサビはないです。
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[リモコン] [AM ループアンテナ] は欠品です。
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電源 ON にて確認
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電源は問題なく入り、各ボタンやノブの操作は正常です。
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FL 表示管は少し文字が痩せている箇所があります。
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一応動作してステレオにもなりますが、感度低下と音に歪を感じます。
カバーを開けてみました
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内部は綺麗で、いじった形跡はありません。
写真をクリックすると拡大写真を表示できます。
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使用 IC のロット番号より、この ST-S333ESG は1991年製と判明しました。
電源コードの製造マーキングも1991年でした。
リペア
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ST-S333ESG (1号機)
に記載の調整手順にて再調整したところ、完全に直ってしまいました
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感度低下は FM フロントエンドのトラッキング調整ズレでした。
再調整で大きく感度が上がり、新品以上の感度になりました。
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音も PLL 検波再調整と歪補正回路の再調整で ST-S333ESG らしい素晴らしく良い音になりました。
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再調整結果は以下です。
かなり良い数値が出ています。
項目 |
IF BAND |
L |
R |
単位 |
ステレオセパレーション (1kHz) |
WIDE |
62 |
70 |
dB |
NARROW |
37 |
37 |
dB |
パイロット信号キャリアリーク |
WIDE |
-62 |
-62 |
dB |
オーディオ出力レベル偏差 (MONO) |
0 |
0 |
dB |
CAL TONE 信号 |
421.9 |
Hz |
-5.7 |
-5.7 |
dB |