Technics ST-G7(ブチ2号機)完成!
前回の Technics ST-G7
入手とほぼ同時期に、あと2台(<3台目><4台目>)の ST-G7 に触れました。
2009年9月26日〜10月10日の間に希少な ST-G7 4台に触った訳です。
<3台目>は寄贈品で、<4台目>は調整依頼品でした。
結果、前回分と合わせ2台の良品と2台の不良品が出来上がりました。
1台の動作良好品は返却したので、結果、手元には1台の良品と2台の不良品が残りました。
2台の不良品の使える部品を組み合わせて良品を作ったら
ブチ2号機
となりました。
ブチ2号機・誕生の経緯
-
<3号機>の寄贈品が10月3日に到着
-
シルバー筐体でフロントパネル枠は綺麗ものの、フロントパネルの部品の汚れ・サビが多く、天板は凹んでボコボコでした。
-
動作は良好でした。
-
メイン基板は1984年製
でした。
-
<4号機>の調整依頼品が同じ寄贈者から10月10日に到着
-
ブラック筐体で美品でした。
-
FM 動作は良好でしたが、AM 感度が極端に悪いでした。
-
メイン基板は1983年製
でレビジョンが古く、メーカが施したジャンパー&追加電解コンデンサなど基板の裏側で手直しされていました。
-
寄贈者に敬意を表して<3号機>と<4号機>のメイン基板を互いに交換しました。
-
<4号機>は美品・完動品となったので、ゴールドキャパシタ交換&再調整して返却しました。
-
<3号機>は FM 動作良好・AM 動作不良のシルバー筐体となりました。
-
前回の Technics ST-G7
で<1号機>が FM 動作不良・AM 動作良好のブラック筐体が残っていました。
-
<3号機>から<1号機>に良品部品を集中して、良品の<1号機>を作ろう!!!
-
<3号機>(シルバー)から<1号機>(ブラック)に移植した部品は以下です。
- フロントパネル枠(シルバー)
- シーリングパネルのガラス板
- メイン基板
-
この時点で<1号機>は外観良好ブチになりましたが、メイン基板が交換されているので AM 受信は不良です。
-
AM 感度が極端に悪い原因を調査したところ、「AM IFT T201 の容量抜け」と判明しました。
-
元<1号機>のメイン基板の T201 を移植して AM 受信も正常となりました。
-
その他の補修
-
ガラスのシーリングパネルを閉じた時のゴムクッションがボロボロになっていたので、100円ショップで買ったクッションに交換しました。
-
1983年製メイン基板にあったジャンパー線4本は全て難燃性ジュフロン線に張り替えました。
-
ゴールドキャパシタを交換しました。
-
以上で
ブチ2号機
が完成しました。
再調整して使ってみました
-
元々、ブラックもシルバーも周波数表示部分はブラック基調なので、プリセットボタンなどがブラックになっても違和感はないです。
-
むしろ2トーンカラーリングが精悍に見えます。
デザイン的にも成功!
-
シーリングパネル内右端にある [Computer Quartz DC] という表示が、ブラック筐体ではオレンジ色ですが、ブチ筐体(シルバー筐体)ではライトブルー色です。
私はライトブルーのほうが好みです。
-
調整結果
-
前回の Technics ST-G7
に記載の手順にて再調整しました。
-
FM は同調点と MPX がかなりズレていました。
-
FM ステレオセパレーションとキャリアリークは以下です。
-
IF band : normal 時のセパレーションはかなり良好な数値です。
-
IF band : super narrow 時は自動的に Hi-Blend がかかるので、セパレーションが大きく落ち込みます。
できるだけ IF band : normal で使ったほうがよいです。
項目 |
IF band |
L |
R |
単位 |
ステレオセパレーション |
normal |
58 |
59 |
dB |
ステレオセパレーション |
super narrow |
18 |
18 |
dB |
パイロット信号キャリアリーク |
- |
-63 |
-62 |
dB |
オーディオ出力レベル偏差 (MONO) |
- |
0 |
+0.84 |
dB |
rec level (MONO) |
- |
-7.3
351.6 |
-7.4
351.6 |
dB
Hz |
-
感度&音質
-
1983年製の古いメイン基板ということで心配しましたが、感度&音質は全然問題なく良好です。
-
FM は感度が高く、高音質です。
パルスカウント検波らしい
乾いた音
です。
-
AM は感度が高いですが音質は普通レベルです。